アオハル
私だってね.花火というものを、愛しき人と手を繋ぎながら眺めていたいなんていう甘酸っぱい恋物語のようなものを求めていた時期もありました(唐突).
今日、家のベランダで花火を独り眺めて、そういう虚しいやら憐れやらの想いが突然胸に去来したのでした.
ただ、ひゅるひゅるとひゅるひゅると打ち上がっていく花火を眺めて、その散っていく姿が美しいことこの上ないという感覚に溺れていたというのに、なんということか.なんという青き春の毒香か.
一体何人がこの青き春の犠牲になった事だろうか.青き春自体は決して良いものとは言えないかもしれないが、回想した時にのみ、悪くなかった記憶として残されているものだろう.
危険なものであるのに、何故人は求めてやまないのだろうか.甚だ疑問である.
青い春への羨望は夏真っ盛りにやってくるらしい。
青い春とは何なのか、本当に存在するのか甚だ疑問の余地しかないのだが。
春が青なら夏は何色?
秋は?冬は?
なんてね、脈絡もないお話.